【水面の理系女子】ロケットスタート「中村かなえ」の魅力と可能性
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2020年11月21日 公開

 

昨今のボートレース業界にて数多くの選手たちが注目をされ盛り上がる女子戦。その売り上げは一般戦であってもファンが現地に運んだり、ついつい舟券を購入してしまうことから好調なのも皆さんもご存知だろう。

そんな女子選手には変わった経歴を持ち活躍する選手も多い。

先日、当サイトでも紹介し多くの反響があった西舘 果里は、名門ソフトボールチームからの挑戦で先日悲願の初優勝達成となったが今回は異色の学歴を持った選手を紹介したいと思う。

 

まず、異色の学歴を持った選手と言われると浮かぶのは恐らくこの選手だろう。

富樫 麗加

そのルックスから多くの男性ファンがおり白百合女子大学を卒業後にこの世界に飛び込んできた超異色の学歴を持つ通称「お嬢様レーサー」

しかし、今回はそんな富樫ではない、もう1人の驚きの学歴を持つNEXT スター候補を紹介したいと思う。

中村かなえ

東京支部所属の27歳の彼女は現在B1級とまだまだ知名度では同じ東京支部の先輩でもある富樫には劣るが、そんな彼女もまた「お嬢様レーサー富樫 麗加」に負けない学歴を持ちこの世界に飛び込んできた選手である。

今回はそんな彼女の学歴や、レーサー挑戦のいきさつ、魅力や人間性にも触れていきたいと思う。

 

中村かなえ とは

選手プロフィール

名 前(なまえ):中村 かなえ(なかむら かなえ)
登録番号:4998
生年月日:1993/09/04
所属支部:東京支部
出身地:東京都
登録期:121期
級別:B1級

121期というと兄弟レーサーとして有名な羽野直也の弟である羽野 諒(福岡)、近い将来にA級昇格が噂される澤田 尚也(滋賀)などがいるが、まだデビューして4年目ということでこれからという選手が多い。

 

名門大学を卒業

そんな彼女は女子大の最高峰とも呼ばれる国立お茶の水女子大学の理学部化学科に入学。勉学に遊びに最高のキャンパスライフを過ごし卒業後には大学院への進学も決まっていた彼女だが意外な趣味があった。

そう、ボートレースである。

きっかけは小さい頃に母親と一緒に家の近くの土手から眺めていたボートレース江戸川の景色。幼少期のかなえは「大きくなったら私は競艇選手になりたい」と憧れを抱き母親と何度もボートレース場にも足を運んでいた。

しかし、夢はあくまで夢であり「自分がなれるわけない」と割り切ると、その後もボートレースが好きという気持ちは持ちながらも中学、高校、大学と勉学に励んでいた彼女の運命は思わぬ形で動き始める。

 

ささいな一言から動き出す人生

それは大学卒業を控え、大学院に顔を出すようになった教室での先輩からの一言だった。

「競艇選手って人気職種なのねえ! 女子でもなれるんだ! しかも国家資格! 知ってた?」

それはボートレースを好きなことを知っていた彼女に対して先輩がとある雑誌のレーサー募集ページを見せたときだった。かつて憧れた職業の募集がされていると知った彼女の歯車が一気にこのとき加速した。

ボートレーサーとしての必要な絶対スキル(視力や体重など)を全て満たしたことも幸いし、彼女は受験を決意。両親に大学院進学を諦め選手になりたいと告げると意外なことにあっさりと了承。当時のことを振り返った彼女はとあるインタービューにて「世界一寛容な両親」と答えており、両親の後押しがなければ今頃はどこかの研究所にて勤めていた人生もあったのかもしれない。

そして迎えたボートレース養成所の試験。彼女は1発で合格を果たした。

試験は得意の勉学だけでなく体力や運動神経も試されるが、幼少期より水泳、テニスなど様々なスポーツをこなしてきた彼女にとっては通過点に過ぎなかったのかもしれない。

その後、誰もが地獄のような生活と当時を振り返る養成所での日々を乗り越え、2017年11月に晴れてデビューを迎えることとなる。

 

強烈なスタートセンス

さて、そんな彼女を語る上で欠かせないのは女子選手とは思えないほどのスタートセンスである。

フライングを恐れないのか?と思ってしまうほどのスタートセンスはデビュー数年のB1の女子選手とは思えぬものがある。

2020年11月20日段階での平均スタートタイムは0.12。

この数字はA1トップ選手レベルに匹敵しており、この記事を執筆中にちょうど開催されていた、ボートレース戸田「ヴィーナスシリーズ東京中日スポーツ杯」に出場している落合 直子(A1)の0.13を上回る全メンバー最速のタイムである。

どの枠でもスタートを安定して切れることから内にスタートの遅い選手が並んだ際や、イン戦で他に被されることなく逃げが決まりやすいパターンで狙うのがおススメ。

ただし、スタートセンスと対照的に旋回技術に甘さが見えることから取りこぼしや、対応力の面でまだまだ課題を残しており展開に左右されるところがある

プラスに考えるならこの部分の技術向上次第ではスタート抜群で腕もあるという理想的な選手になる可能性を秘めるだけに楽しみな面もある

 

選手関係

同じ東京支部で先輩後輩ながら境遇が似てる富樫 麗加とはイベントに一緒に呼ばれたりすることも多い。

生粋のお嬢様の富樫とは対照的に下町育ちで本人曰く「お嬢様ではない」らしいが、この二人果たして話が合うのだろうかと個人的には思う。

そんな彼女と仲が良い選手として挙がるのは、同期の来田 衣織(兵庫)。

お互いのSNSにも度々登場しており同期で5人しかいない女子選手だがその中でも特にキャラが濃く豪快なエピソードが多い彼女と波長が合うものがあるらしい。

ちなみに来田は対照的に攻めるレースを売りにするだけに、この二人の良いところをお互いが吸収して切磋琢磨していくと本当に楽しみな関係である

 

趣味

大学時代から旅行を趣味としており、選手となってからも継続している。

現在は情勢が良くない事から足を運べていないらしいが海外旅行が特に好きで様々な国や地域に積極的に訪ねているらしい。

現地の人とも積極的にコミュニケーションを取り毎回のように友達を作って帰ってくるとか。

彼女のインタビュー動画を見るといつもニコニコと楽しそうに答えているシーンが多く誰にでも愛され応援したくなる背景にはこのような経験も関係しているのかもしれない。

 

まとめ

抜群のスタートセンスという多くの選手が手に入れたくとも手に入らない武器を持つ期待のホープの彼女。無論それはまだまだ荒削りであり絶対的なものではないかもしれない。

ただし、そんな彼女がこれから数多くの経験を得ることで実力を身につけることが出来たなら今後の女子レーサー界を担っていく存在になる可能性は秘めている。

一流選手への法則を見つけたとき、かつて江戸川の土手から憧れたような選手になる日はそう遠くはないのかもしれない

 

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