2022年10月24日 公開
10月も残すビッグレースはボートレースダービーのみとなりました。グランプリやクイーンズクライマックスに向けた賞金争いもヒートアップし、最後の戦いとなる11月のチャレンジカップに向けても熾烈な争いが繰り広げられているこの頃です。
そんな中、10月は2023年前期級別審査の期末ともなります。A1ならば記念斡旋が入り、A2ならばG2に出場するチャンスも出てきます。加えて2月に行われる地区選手権では中国地区と四国地区を除けばA1級の選手のみが出場となることが通例です。賞金面でも大きな差が出る級の違い。僅か0.01の勝率が運命を左右するだけに期末の勝負がけは、時に波乱を狙って仕留められるような時期でもあります。
ここでは勝率にまつわる知識と今期最終日まで注目したい選手を紹介します。
級別審査の各級条件
A1級
全選手の上位20%の勝率 出走回数90走以上
A2級
A1級に続く上位20%の勝率 出走回数70走以上
B1級
勝率2.00以上かつA級に続く上位50%の勝率 出走回数50走以上
B2級
上記のクラス以外の選手
※A級は2連対率30%以上、3連対率40%以上が必須
※B1級以上は事故率0.70以下が必須(0.70を超える時を事故パンとも言います)
基本的にはB1級のボーダーはほとんど存在せず、2.00以上かつ50走以上ならばB1になると考えてもいいでしょう。B2級はやむを得ない事象(産休や怪我)を除いては斡旋が1ヶ月に1回程度と極端に少なくなるため、期末で事故率が高いときなどは「外枠希望」をする選手もいて無事故を特に意識する形で出走回数を重ねて率を下げるということもおきています。この場合、A1級の実力がある選手でも舟券に絡むのは非常に稀なので注意しましょう。
勝負がけ注目選手
それでは注目選手を見ていきます。まずはA1級からです。10/23終了時点でのA1級ボーダーは6.21。6.20を超えるのはあまりありませんが、余裕をもたせる意味でも6.25を目安に勝負がけメンバーを挙げましょう。
喜井つかさ(4536・岡山)6.28
残り芦屋と児島で数日間の勝負がけ。デビュー13年目で自身初のA1昇格となるでしょうか。児島のオールレディースの3日間がとにかく勝負です。
宮田龍馬(5016・兵庫)6.21 浜名湖(10/25)が最終日
デビューから5年でA級に上がると、今季はその勢いのまま3連対率70%という安定感でボーダー付近に。ラスト1日はかなり気合いが入ります。
日高逸子(3188・福岡)6.15
F3からの復活でA1級に返り咲きましたが、最後の1節まで気の抜けない状況です。29日からの児島は3日間をオール2連対目標としたいだけにベテランの勝負強さや気迫が出るでしょう。
渡邉優美(4590・福岡)6.15
現在開催中の丸亀が今期最終ですが、初日は連勝発進の好スタート。予選トップを確保するような8.00以上の成績を残していけば6.23まで上がることは予想されるため今シリーズは期待したいところです。
つづいてA2級です。こちらはA1級の人数によってボーダーが上下します。最終ボーダーの予想は難しいのですが、現在の5.39よりは上となる可能性が高いので5.45を目安にしたいですね。
清水愛海(5163・山口)5.46
デビューから丸2年を迎えますが、今年は初優出し優勝戦では一旦は先頭に立つシーンもありました。もとは養成所チャンプとなった逸材です。5期目で初のA級昇格なるか28日までの徳山が勝負となります。
金子良昭(3156・静岡)5.40
金子萌選手の父でもある静岡のベテラン選手が勝負がけです。27日までの津に出場しています。金子選手はコース取りでも動きを見せることが多く、今シリーズは調子がいまひとつですがA級復帰に向けどこかで波乱の立役者となるかもしれません。
土屋南(4964・岡山)5.39
今期末、もっとも難しい戦いを強いられるのが土屋選手でしょう。残り3日の児島でF2を抱えながら勝率アップはもちろんのこと、事故率を0.70以下にしなければいけないという状況です。リスクを抱えて勝率アップを目指すのか、B2だけは避けるために事故を避けるのか非常に難しい分岐点を迎えます。
ここに挙げた選手以外にもボーダー付近の選手は大勢います。ちなみに公式サイトの勝率はシリーズ開催前の数字となっている場合が多いため、最新の勝率はテレボートの出走表などで確認するほうがいいでしょう。
来年上半期の運命を左右する今期最後の勝負がけ。舟券妙味も十分あるのでぜひ狙ってみてはいかがでしょうか。
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