福井支部 西橋奈美が頭蓋骨骨折の大怪我を公表

福井支部の人気女子レーサー、西橋奈美がレース中の事故により頭蓋骨の骨折、額を15㎝縫う大怪我をしていたことが明らかになりました。

西橋は2025年3月15日にボートレース丸亀で行われた「大阪スポーツカップ」の12Rにて落水しそのまま帰郷。以降は予定されていたイベントを全てキャンセルしたことからその動向がファンからも注目されていました。

今年のG2レディースオールスターでは中間投票第1位にも選出された人気女子レーサーの長期離脱が心配されます。

本来であれば4月3日（木）より開催される「G1宮島チャンピオンカップ」を皮切りに全国のグレードレースの転戦が予定されていた西橋ですが、現状復帰の見通しは立っていません。

完治には最低でも2か月～3ヶ月を要する上に頭部の怪我は舟の衝撃はもちろんですが、転覆や落水で事故に再度巻き込まれば取り返しのつかないリスクを考慮しないといけないため離脱の長期化は避けられないと見るのが一般的な考えでしょう。

しかし西橋としては1日でも早く復帰をしたい2つの悩みがあります。

1つ目が選出が決定をしているG2レディースオールスター、SGボートレースオールスターへの出場について。レースの結果や実績によって出場選手が決まる他のレースと異なり選出の基準がファンからの投票となるこの2つのレースは「出場をしない（出来ない）=ファンの期待を裏切る」という風潮が存在をします。

レディースオールスターでは最終的には浜田亜理沙（埼玉）に抜かれ2位となりましたが19,217票を集め中間投票では第1位にも選出されたため、2月に行われたPG1スピードクイーンメモリアル直前には「フライングは絶対に切らない（切ると斡旋外になる）」と宣言をするほど自身の置かれる立場を理解したコメントをしていました。

そしてもう1つ深刻な問題が今期の出走数についてです。既にフライング休みで30日間の休養を挟んでいる西橋の2025年3月23日現在の出走回数と勝率は79走、6.53となっています。

本来であれば今期予定されているレースをこなし勝率6.20前後でまとめる事が出来れば来期のA1級昇格圏内でしたが、この怪我によって斡旋を削除すればするほど90走というA1級を維持する最低出走数への道を閉ざすこととなります。

女子ボートレーサーは本来A1級でもA2級でも大きな影響はありませんが、西橋の場合は全国の記念レース（G1）やSGの舞台での戦いを常に意識している部分があるのでA2級以下に落ちるということはその権利を失うことにも直結します。

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今期は石野貴之が膝の大怪我、峰竜太が指の骨折を抱えながら早期復帰、強行出場を続け話題となっていますが、根底にあるのは「A1級をキープするための出走回数」が必要という点であり「一度外れるといつ戻れるかわからない」とこのレベルの選手達でも危機感を覚えるほどトップで戦う意識が高い選手ほどA1級であることは重要な要素となっています。

2022年、ボートレースびわこで転覆事故により顔を10針縫う怪我を負った西橋。この際に眉間付近の目立つ箇所への怪我から精神的ショックにより本気で引退をするかを考えたことがあります。

その後約20日の休養を経て復帰を果たし傷が薄くなるにつれ復調。以降は成績も向上していきました。